泣いて笑って夢見る明日

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九識のスプリント〜いざ、駆ける瞬間〜 観劇レポ

幸大くんが春に主演した舞台「Les Misérables〜惨めなる人々〜」からのご縁で、今度は陸上選手の役に挑戦。躍動する肉体!ほとばしる汗!青春!みたいなことを期待しながらも、どんな役柄なのかわからない〜。事前のコメントでも冨岡くんは役柄について話しているのに、幸大くんはふわっとしててエースなの?部員なの?開発者なの?と謎のまま会場にむかいました。

 

メインビジュアルが二人とも盛れてて撮影班のスタッフさんありがとうございます。パンフレットもとても良きでした。

 

あらすじ

陸上100m9秒台を達成するエース選手と大学陸上部を軸に、その陰にいる特注スパイクを作り続けたチームを描くオリジナルストーリー。

短距離界を担う選手として期待されたが挫折した過去を持つ先輩、大学陸上部トレーナー、選手たちの力で9秒台を出す大学陸上部のスポーツドラマがひとつ。そしてもうひとつは、様々な制約の中、最高のスパイクを作るべく奮闘するビジネスドラマとなります。

幾多な難題やトラブルを乗り越えてゴールを目指してゆくビジネスマンをイメージ。舞台へ来場する大きな層である20代~30代の女性に加え、ビジネスマン層へのさらなる興味を駆り立てます。

 

以下、軽いネタバレを含んだ感想です。

感想

(日本人初の100m9秒台×陸王)÷青春=???

観劇中に気づいたのですが、実話ベースのお話でした!

やたら実在の短距離アスリートに似た役名が多いなあ、いや多すぎるでしょ。と思い、後から調べたところ日本人初の100m9秒台を記録した桐生選手のお話なんですね。

幸大くんはこの桐生祥秀選手をモチーフにした「桐原秀明」選手役、冨岡くんは為末大選手(役名:為長清司)と思われます。

その他にも多田修平選手(役名:多山修二)、山縣亮太選手(役名:山坂容太)と思われる、キャラクターも出てくるので陸上好きな人は考察が捗るのではないでしょうか。

山坂くんは結構なキャラ立ちしてたけど、山縣選手ってあんな感じなの…?(ドキドキ)

原作者の藤原良さんは綿密な取材に基づいたフィクション小説を書く方なので、おそらくが現実を脚色して娯楽作品に仕上げたのではないでしょうか。

先に原作を読みたい人はこちら。

 

9秒台を出すために新しいシューズを開発するという大人の事情も関わってきて「大学」「陸上スクール」「会社」の3箇所で視点が異なる「群像劇」に仕上がっています。

なので幸大くん演じる桐原が主役といえば主役なんだけど、ストーリーの中心にはいない。桐原を取り囲む人物のストーリー。あえて言うならシューズメーカーの小山田さんが今作のヒロイン。

駆け抜ける若者たちが眩しい

ミズノ提供の本格的なスポーツウェアを着用しているので「本物」感がすごい。男子も女子も鍛えているのか動きに躍動感があって陸上シーンが気持ちいい!アスリート達が舞台上を猛ダッシュで駆け抜けていく演出が素晴らしくて、舞台上の工夫がよく考えられているなあと思いました。

ヤマもオチもなし。真っ直ぐ素直に表現します。その先何を見るか。

歌も踊りも音楽もほとんど無いストレートプレイ。暗転も少ない。シーンを変えながら淡々と進んで行く。登場人物がそれぞれ心に持つ葛藤や不安が舞台上に流れる前半、そこから熱意、夢、情熱で推し切る後半。

1円にもならない想いだけで物事が動いていく様、まさに「青春」群像劇と言えるのではないでしょうか。

登場人物の口からポロ、ポロ、とこぼれていく名言達。そのどれが刺さるかは、受けてによって異なる。どれを拾っても正解だし、拾わなくても正解。ただ、青春を真っ直ぐ駆け抜けた彼らの爽やかな風に身を任せ、少し肩の荷を降ろしてもいいんじゃない?と声をかけられる。そんな舞台でした。

幸大くん

冒頭から「い、いいんですか?!」と言いたくなるような衣装で登場。ピッチピチのパッツパツ!筋肉の動きが3Dですか?ってくらいよく見える。すね毛を剃った時にできたと思われる切り傷にオロナインを塗ってあげたい…(やめろ)。

もともとがっしりしている幸大くんの下半身を存分に生かした短距離走選手の役あざます!おそらく身体作りも相当しているであろう、盛り上がった筋肉が美しいです。

思い悩んでいる(イケメン)スプリンター役なので、前半はずっと表情が冴えなくて見ていて寂しい。ゆえに、後半に心を開いてぱあっと笑顔になると眩しい!眩しすぎる!オゾン層仕事して!

大学生役ということもあり、今回は青みを楽しむパパイヤサラダ風味な演技の模様。他のキャストさんも含め全体的に味付けは薄め。レミステのおじバルジャン激推し勢なので、あの「熟成肉にモンゴル岩塩を添えて」みたいな演技が恋しくなるのでした。

幸大くんは舞台期間中に役をグッと深めてくるタイプなので、千秋楽までの変化も楽しみです。

冨岡くん

さ、妻帯者〜!嫁若い〜!強面風なのに嫁にデレている〜!

現役を退いて夫婦で陸上スクールを開いている元スプリンター役。冨岡くんの落ち着いた演技が光ります。最初「なんかめっちゃ嫌な感じの人」と思ったけど、桐原と関わるうちにつっかえが取れたかのような明るさに、すごい良い人になった。

私は冨岡くん演じる為永の「楽しいという気持ちだけで走って良い」というセリフが、今の仕事に重なってずっと頭の中に残っている。

劇中、冨岡くんが「九識」の意味をしてくれるんだけど途中から呪文みたいになってきて、あやかし緋扇かな?と思ってしまったり。

冨岡くんの話す言葉ってなんだかとても説得力があって素敵よね。

最後に

思ったより(思ったより)作りこまれている舞台で、そのキラキラした青春の空気も相まって、ドラマや映画にしても面白そうだなと感じました。または、舞台を目指す若者を育成するような群像劇として定番化をして、キャストが入れ替わっても面白い化学反応が起きそうです。

ジャニーズ舞台組の現場は色々な意味で濃い目の味付けが多いので、こうやって爽やかなストレートプレイに連れてきてもらえたことが嬉しかったし、幸大くんは爽やか系似合うなあと実感しました。(冨岡くんはなんでもできる枠)。

 

江戸川区総合文化センターは会場を出たらロビーにダンスサークルの若者がいたり、ワクチン接種のボランティアをしている10代がいたり。会場の隣は小学校で、新小岩の駅までの道中は学生が歩いている。

 

青春ドラマを見た後に、今まさに青春を走っている若者の背中を見る。

そんなロケーションも楽しめる舞台になっていると思います。

チケット情報

詳しくは公式サイトにて。

kushikisp.run

会場で当日券販売あり。会場では別の公演日の前売り券も座席表を見ながらその場で購入できます。


おまけ

10月28日 アフタートークショー覚書(松本×冨岡 司会:松下軽美さん)

松下「どうですか?2公演終わって。」

冨岡「ちょうど1ヶ月前から稽古が始まって。やっと幕が空いたなと。こうやって幕が開くのも当たり前のことじゃないから。」

松本「本当にそうだね。ステージに上がれる幸せを毎公演感じてます。まだ大変な状況下の中で皆さんの前に立てる事に感謝の気持ちでいっぱいです。」

 

リレーの選手

松下「陸上選手役としてオファー来た時に身体とか意識しましたか?」

松本「意識はしますよね。僕はあの、もともとリレーの選手でした」

冨岡「それは…あの〜、小学校時代とかの?」

松本「そう」

冨岡「そんなの俺もそうだよ!ここにいるみんなもやってるよ!」

松本「僕はリレーの選手でした。(2回言う)」

 

ピチピチ

松本「でも、大人になると走らないじゃん?それこそ舞台とかライブだと裏が一番ダッシュしてる。あとは電車に乗り遅れそうな時とか。でも今回100mの選手の役なので、それこそフォームから、自分の癖をなおすようにしたりとか。」

松本「ミズノさんが衣装提供してくれていて、1度衣装合わせに行ったんですよ、2人で一緒だったんですけど。それでこの、今下に着ているこれを初めて着たんです。その時にこんなピッチピチなのかと。」

冨岡「僕、一緒にポスター撮影して横で思いましたもん。こんなにピチピチなのかと。」

松本「実を言うとまだ完成が届いてなくてその時はノースリーブだったんです。それでもピチピチすぎてどう着たらいいのかと。それで思いました、太れねえなって。」

冨岡「確かにテレビとかで見るとピチピチなんですが、いざ目の前にいるとこれかって(笑)」

松下「我々はさすがに見慣れましたけどね」

 

安心する冨岡くん、くしスプ筋トレ部

 

冨岡「俺は見ての通り特に何もしていないです。台本を見た時に安心しました。これは現役の選手じゃないぞと。制限しなくても大丈夫なやつだと(笑)」

冨岡「今回は30代40代くらいの今までやった役の中では一番年齢が上なので、そうゆうところも意識しながら楽しくやらせてもらっています。」

松本「俺は他の作品でもともと小学生の役をやってね、それを中学生にしてもらったことがあるので、中学生まではいけます(笑)あんまり老けてるほうじゃないかな?と思うので。まあ、今回の陸上部のみんながとても若くて19、18の子もいるので刺激になります。」

松本「稽古場でも陸上部のみんなと一緒の事が多くて。そこで僕個人の運動とチーム力を上げるために、稽古前にバーピーっていう運動があるんですよ。こうやって(実際にやる)、これかなり運動になるんですよ。有酸素にもなるし筋トレにもなるっていう。時短でかなりハードなんですよ。これを「やるよ」って言って。主役圧じゃないけどそうゆうのを(笑)女子陸上部員は嫌がるんだけど頑張ってやってくれるという。」

松下「みんな結構嫌がってましたよね(笑)」

松本「本当にきついんですよ!みんなやってみてください!僕達がやってたのは一分これ(バーピー)やって2分休憩して、っていうのを繰り返すんです。本当にきついんですよ。健翔は一回もやってないです。」

冨岡「言うなよ!いま参加してます風にしてたのに!」

松本「軽美さんも何回かやってくれたの!」

松下「何回かはね、それ以上は事務所NGなんで(笑)」

松本「そうやって作ったチーム感が皆さんに伝わっているといいな〜って」

www.youtube.com

 

冨岡「結構みんな走るじゃん。大変そうだよね。」

松本「そうなんですよ。稽古場よりやっぱり広いんですよね(笑)」

冨岡「それを僕は温かく袖で見守ってます。走るなあ〜!ってこう(壁に張り付く)しながら」

松本「ぶつかったら危ないからね」