ジャニーズと2.5次元。それぞれに根強いファンを持ち、どちらも見目の良い男子をメインとしている舞台であり、年間を通じて数多くの公演を上演している。しかしその性質の違いからかこれまで両者が相いれることはほとんど無かった。
本日発表になった江田くんの新しい主演舞台「あやかし緋扇」。原くん、山本くんに続いての舞台決定、冨岡くんとの共演、山本くんから新国立劇場小劇場を引き継ぐ形での主演という報告に幸せな気持ちになった。
そして、内容が高校生、獲物が扇子、和モノ、可愛い系男子、ダンスとアクロバットありと知り「江田くんにピッタリすぎる…!あて書きか?清水さんが裏にいるのか?」とおののく。キャスティングした人絶対モン太(のべつまくなし)を見たでしょ。そうでしょ。
期待値をぐんぐん上げていく情報の中に、なんだか不穏な空気が。
どうやらとても人気のある作品らしい
原作ファンが嫌がっているらしい
そんなに人気のある原作なのに知らなくて大変申し訳ない。しかしこの原作ファンとそこに付随する声を聴いてワクワクがとまらなくなってしまったので、テンション上がってブログを書いています。
「舞台 あやかし緋扇」は2.5次元舞台らしい
こちらは原作者さんのツイート。
舞台は2.5次元舞台となります🌸あやかし緋扇の連載立ち上げ担当さん(今は他の編集部にいる方)が企画を持ってきてくださって、二つ返事でOKしました✨ストーリーを必ず原作に忠実に。など、こちらの要望を全て呑んでもらえるならと。
— くまがい杏子🍫🌹12巻3/26発売 (@kumakyo_) December 5, 2019
原作をフューチャーした舞台ではなく2.5次元舞台なのね。2.5次元てテニプリとか刀剣乱舞のイメージなんだけど合ってる?カラコン、カツラ、メイクで原作キャラクターに寄せて出演者全員コスプレみたいになってる印象なのです。はい、すいません。ほぼ見たことがありません。ということで調べてみた。
従来のミュージカルではスターシステムにより出演する俳優が人気を左右し、演目も名作の再演が中心で新鮮味に欠けるなど停滞しているという意見があるが[3]、2.5次元ミュージカルは時代を反映した独創的な作品が次々現れ[3]、それぞれの作品にファンが付いている[4]ため、スター俳優が不在でも作品のファンの来場が見込める[5]。無名の新人でも収益が見込めることから若手の登竜門としての側面もある[3]が、それ故に初演時には演技力が低い役者の存在も指摘されている[3]。
(Wikipediaより)
褒めてるのかけなしてるのか微妙な文章。今回は役者のファン数に対してキャパが狭すぎるので原作ファンの来場が見込めない恐れがあります。
ビジネスモデルとしては、従来のミュージカルは基本的に上演で完結しており興行収入のみで収益を得ていたのに対し、2.5次元ミュージカルは舞台を収録した映像のパッケージ販売やライブビューイングなど映像の2次利用、関連グッズの販売など、アニメや漫画で一般的なメディアミックスにより収益を上げている
(Wikipediaより)
ジャニーズが出るから収録映像のパッケージ販売は無いし、99.9%ライブビューイングも無いと思います。
2.5次元舞台ってなに?(迷宮入り)
原作ファンは何を嫌がっているのか
大まかに分けて以下の3パターンになるよう。
1)ジャニーズが出るのが嫌だ
「演技なんて大して見てないキャッキャした女子が来て『〇〇くんかっこいい~』とかい言いながら場をうるさくするんでしょ」という意見。
未だにこういうジャニーズファンのイメージがあること、それを同じオタクと思われる人が言ってることがすごく新鮮だった。宇宙Sixや冨岡くんのファンは百戦錬磨のジャニオタばかりだから、この先入観を持つ人が会場で隣の席に座って同じ公演を見るのかと思うとその時にどんな化学反応が生まれるのか楽しみでしょうがない。
2)役者の顔がイメージと違う
ここは2.5次元との大きな違い。2.5次元を知らない身からすると「小栗旬の銀さんだって、藤原達也のカイジだって原作と全然顔が違うけど演技力でその役を作ってたじゃん。藤原達也がアゴ尖るメイクしてたら気持ち悪くない?」と思ってしまう。しかし2.5次元はそこの違和感を力技で壊してくるから恐ろしい。
MADEの「イケメンヴァンパイア」を見たときにまず思ったのは「あなた誰?!」。私の知ってるホヤホヤして可愛いMADEくん達はカラコンとメイクとカツラで別人になっていた。人の顔ってあんなに変わるものなんだねえ。
今回の舞台がどっちで来るのかはまだ分からない。日本の高校生役だからそんなにコスプレにはならないだろうけど、どこまで近づけてくるのか怖さ半分、楽しみ半分。
見た目のイメージとは違っても演技力で役に近づけてくる役者さんも大勢いるので、そこは江田くん、冨岡くんの腕の見せ所ですね。
「かわいい」だけなら江田くん100点満点合格なんだけどな。BLANK(舞台)での13歳役もすごい可愛かったなあ。
3)そもそも実写化が嫌だ
分かる~!私もアニメイトでグッズ全買いするほどハマった漫画が実写化された時に嫌すぎて泣いた。誰がやっても嫌だった。自分の中のキャライメージが壊れるのが嫌で絶対見ないようにしていた。そうゆう人はもう見ないことにしたほうがいい。自分が傷つくだけだから。自分の中の作品を大切にしよう。
ジャニオタの反応
ジャニーズの中だけで話をするときは誰だって自担至上主義だから「うちの方がいい」「うちのグループが一番」になる。宇宙Sixに関してもたまに肯定的な意見があっても自担が一番可愛いが前提にある。そりゃそうだ。
しかし、今回のように他界隈が「ジャニーズ」という看板に対して否定的な目を向けた場合、宇宙Sixが途端に「身内」に変わっている様子が非常に興味深かった。
宇宙Sixはジャニーズの若手と違って実力派だから
去年、宇宙Sixの舞台を見て凄いと思った。ジャニーズだからってバカにしないで。
宇宙Sixは年中舞台やってるし主演ばかりだから立派な舞台役者です
宇宙もMADEも芸歴が長いからそこらの2.5俳優より良い仕事するよ
えっ、なに、みんな結構宇宙Sixのこと見てくれてる?いつも情報局でメール攻撃して申し訳ないと思ってるけど意外と気にしてくれてる?
「この身内が言うのはいいけど他人に言われるのは嫌だ」っていう感覚。それが宇宙Six担ではない人の中で発動している様子がすごくうれしくて、宇宙Sixってちゃんとジャニーズだったんだなあとしみじみ思ってしまいました。ありがとうございます。
まとめ
今回、ジャニーズが根強い人気のある漫画原作の2.5次元舞台化に主演するという出来事の中で、色々な角度からの様々な反応を見れたことに心躍りました。他界隈と関わることでこれから続々と情報が解禁され、チケットが発売になり、稽古情報が届き、上演されるたびに自分には無かった発想や、反応を見られるのかと思うとワクワクします。
上演が終わった時に今日の反応からどう変わっているのか。誉め言葉なのか、悪口なのか、それが今から楽しみです。
まずはお互い大好きなものが作品に関わっている同士として、協力し合いながら舞台を盛り上げていけたらいいなと思っています。
最後に
公式HPはこちら。出演者、日程、チケット情報などは公式からどうぞ。